JNTOコンベンションニュース Vol.25 | 日本政府観光局(JNTO)ウェブサイト
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ICCAの2008年 国際会議開催件数ランキング
ICCAの2008年国際会議開催件数ランキングで日本が第8位に!
2009年5月にICCA(International Congress & Convention Association)より、2008年の国際会議開催地ランキングが発表されました。1位はアメリカの507件で、日本は、2007年の7位から1つ順位を落としたものの、開催件数で247件と8位にランクイン、アジアでのトップの座を維持しました。
都市別のランキングでは、パリ、ウィーンが139件で1位となり、アジアからシンガポール4位(118件)、ソウル9位(84件)と2都市が上位10位に入っていますが、日本からは上位10位に入った都市はなく、日本全国に分散して会議が開催されていることが窺われます。
ICCAウェブサイト
"ICCA publishes top 20 country and city rankings 2008"
※ICCAでカウントされる国際会議の定義: 定期的、且つ少なくとも3ヶ国以上のローテーションで開催され、一回あたりの参加者が50人以上の会議。
順位 | 国名 | 件数(件) |
---|---|---|
1 | アメリカ | 507 |
2 | ドイツ | 402 |
3 | スペイン | 347 |
4 | フランス | 334 |
5 | イギリス | 322 |
6 | イタリア | 296 |
7 | ブラジル | 254 |
8 | 日本 | 247 |
9 | カナダ | 231 |
10 | オランダ | 227 |
順位 | 国名 | 件数(件) |
---|---|---|
1 | パリ | 139 |
1 | ウィーン | 139 |
3 | バルセロナ | 136 |
4 | シンガポール | 118 |
5 | ベルリン | 100 |
6 | ブダペスト | 95 |
7 | アムステルダム | 89 |
8 | ストックホルム | 87 |
9 | ソウル | 84 |
10 | リスボン | 83 |
※東京は68件 19位
なお、2008年にJNTOの支援により、日本開催が決定した大規模会議は以下の通りです。
国際会議名 | 開催年 | 開催地 | 参加予定者数(人) |
---|---|---|---|
国際青年会議所(JCI)世界大会 | 2010 | 大阪 | 15,000 |
国際超音波シンポジウム | 2011 | 神戸 | 1,500 |
国際騒音制御工学会議(インターノイズ) | 2011 | 大阪 | 1,200 |
世界創傷治癒学会 | 2012 | 横浜 | 6,000 |
国際アルコール医学生物学会議 | 2012 | 札幌 | 1,000 |
パターン認識国際会議 | 2012 | つくば | 1,200 |
世界スカウトジャンボリー | 2015 | 山口 | 30,000 |
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<第7回目>
第5回世界水産学会議を開催して
実行委員会委員長 東京大学教授 渡部 終五様
実行委員会事務局長 東京海洋大学教授 佐藤 秀一様
最近国際会議を開催し、今後の誘致・開催にむけての参考となる情報をお伝えいただくコーナーの第7回目は、昨年10月に横浜市で開催された「第5回世界水産学会議」の実行委員会委員長を務められた東京大学教授 渡部終五様及び実行委員会事務局長を務められた東京海洋大学教授 佐藤秀一様です。
会議開催の経緯について
世界水産学会議(World Fisheries Congress: WFC)は世界水産学協議会(World Council of Fisheries Science: WCFS)が主宰するもので、1992年に第1回大会がギリシャのアテネで開催されて以降、4年ごとに開催されている。
我が国が、水産学、水産業の分野で世界の先導的役割を果たしてきた実績から、日本開催の機運が強まり、2004年3月に日本水産学会会長(隆島史夫)から 会議開催承認後に組織委員会を結成した。同委員長には日本水産学会会長[日本学術会議水産学研究連絡委員会(水研連)委員長を兼任]を推薦することが提案 され、水研連および日本水産学理事会で了承された。
どのように成功へ
2004年5月に第4回WFCがバンクーバー(カナダ)で開催され、会期中にWCFS理事会があり、第5回WFCの開催地として日本が立候補した。日本水 産学会は2001年に創立70周年の記念国際大会を開催しており、その実績をプレゼンでアピールした。その結果、インドからも立候補があったが、日本での 開催が了承されるに至った。これを受けて6月に準備委員会が結成され、組織委員長が実行委員長を指名し、8月には第1回実行委員会が開催された。
立候補する上で工夫した点、今後国際会議を開催する主催者様へのアドバイス
本国際会議で立候補する際に工夫した点はまず日本における2つの組織、すなわち日本水産学会および独立行政法人水産総合研究センターから本会議に対する趣旨が十分理解され、協力が得られることであった。WFCが我が国で始めての開催であったので、どの位の参加者があるか予想が困難であった。本国際会議を成功させるには、国内の水産学に関連する研究者の多数の参加が望まれるため、開催案内等の情報を頻繁に配信した。
また、本国際会議は規模がかなり大きいため、この会議を成功させるには、日本水産学会からの多額な資金援助も必要であり、同学会の理事の十分な理解と協力が必要であった。
会議を実際に開催するにあたって工夫した点、今後国際会議を開催する主催者様へのアドバイス
本国際会議の参加者は国外700名および国内800名の1500名を予想し、それを収容できる会場として、パシフィコ横浜会議センターおよび国立大ホールを選択した。この会場は日本水産学会が先に開催した創立70周年記念大会でも使用しているので、使い慣れている点もその選択理由となった。また、開催運営に当たり多くの方に手伝って頂かなくてはならないので、その方々の便宜も考え、横浜が最も適していると判断した。
国際会議に適した会場を使用することで会場経費が高くなることが想定された。一方、できるだけ多くの参加者を集めることが会議を成功させるためには最も重要で、参加登録料費の設定は難しかった。開催経費には参加登録費、交付金、補助金、賛助金、協賛金および自己資金などを充てることとした。日本学術会議へは共同主催の申請を行い採択され、経費の一部をご援助頂いた。
また、(独)日本万国博覧会記念機構、(財)花王芸術・科学財団、(財)岩谷直治記念財団、横浜市などに助成金を申請し、採択された。
早期登録は 当初の〆切では、平成20年の2月末としていたが、各方面からの要請により4月上旬まで延長した、その結果、ほぼ予定通りの外国からの500名を含む約1,500名の参加登録があった。特に学生の登録料を破格に設定したため、500名と大変多くの大学院生が参加することになった。一方、経済状況が好ましくなく、寄付金集めは予想以上に苦労した。
共同主催の日本学術会議から本国際会議への皇室のご臨席についてのご助言を受けて準備を進めたところ、宮内庁から行幸啓内定の伝達があり、記念式典およびレセプションへ天皇・皇后両陛下をお迎えすることとなった。なお、記念式典と記念レセプションには来賓として野田聖子内閣府特命大臣(科学技術政策担当)ならびに中田宏横浜市長が参席頂けることになった。
準備が進む中で、また大きな問題が生じてきた。会場費、会議運営に係る経費が当初の計画より大幅に上回ることがわかったのである。そこで、財務委員長を陣頭に大幅な経費削減策が行われた。また、募金活動もこれまで以上に活発に行った。会場となるパシフィコ横浜とも詳細な検討を行い、できる限り節約することにより、かなりの額が削減できた。また、開催運営に係る人件費相当分が非常に高いことが分かり、この部分を全てPCO(会議運営専門会社)にお願いするの ではなく、本当に必要なところだけをPCOにお願いし、他は支援委員会を立ち上げ、関東地区の大学および水産総合研究センターの教職員ならびに主に関東在住の大学院生をボランティアとして、ご協力をお願いすることとした。これらの努力のお蔭でなんとか経費を予算内に納めることができた。ご協力を頂いた支援委員ならびにボランティアの方々に感謝申し上げる。
国際会議を開催して心に残ったこと
本国際会議が無事終了した後、世界的な金融危機が起こり大変なことになっているが、もし本国際会議の準備中に起こっていたら、財政的にもっと苦しくなっていたのではないか思われる。本当にいいタイミングで開催できたと思う。
最後に、本国際会議を開催するに当たり一番苦労したことは、前述のように外国からも含め、どの位参加して頂けるかであった。これが読めないと参加登録料などが決められない。日本国内からの参加者数の把握も、通常の国内学会と異なり、なかなか予想が難しいことである。また、昨今の経済状況から、寄付金等はあまり期待できない。すなわち、収入源は参加登録費が主なものとなる。
そこで,国際会議を開催する際には財政面を最初に詳細に検討することをお勧めする。特に参加登録料の検討である。もう一つは,その国際会議にマッチした PCOの選択である。資金が潤沢ならPCOが何でもやってくれる。そうでなければ,主催者が動かなければならないことになる。このためPCOと綿密な打ち 合わせをし,どこを主催者側で担当し,どこをPCO側にお願いするかを適切に判断し協力し合うことが国際会議を成功させるために必要なことと思われる。
今回は,上述したように開催準備段階での資金予想が甘かったため,開催間際になってドタバタとなってしまったが,この辺を適切にやっておけば,さほど苦労しないと思われる。今回は皆様の協力で非常に良い経験をさせてもらったと感謝している。
ご多忙にもかかわらず貴重なコメントを下さった渡部様・佐藤様に、この場をお借りしてお礼申し上げます。
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「静岡市」
このコーナーでは、全国にある国際会議観光都市の中から毎回1都市を取り上げ、その都市の概要およびコンベンション開催への取り組みなどを紹介しています。今回は6月4日に富士山静岡空港が開港した「静岡市」のご紹介をいたします。
1. 都市の紹介
霊峰富士を仰ぎ、南アルプスから碧く深い駿河湾へと広がる清流の都。太古より人が暮らし、弥生時代の農耕文化を伝える登呂遺跡をはじめ公家大名今川氏の菩 提寺、駿府大御所徳川家康公ゆかりの史跡・名所など、独自の文化と伝統を育んできた。東海道2峠6宿を配し、美しい町並みや史跡探訪もおすすめです。
大学のテスト不安尺度
お国自慢はまろやかな味と香りの本山茶、水揚げ額全国一を誇るマグロ・桜エビ、B級グルメで話題の静岡おでんなど。そしてホビーショーや大道芸はわが街が 世界に誇れる一大イベントです。ソウル(仁川)線週14便(1日2往復)、上海線 週4便(月・水・金・日運航)を利用した外国人客で御服町(静岡市中心 街)の繁華街も少し国際色豊かになりました。
静岡市おもてなし事業では、タクシーを利用する外国人客にむけて英語・中国語・韓国語対応の指差しらくらくボードを作成し、対応しております。
2. CBの支援内容・主な施設の紹介
静岡市全国大会開催事業補助金
静岡市で開催される全国規模の大会で、参加者が静岡市のホテルに延べ100人以上宿泊が基準、500円×延べ宿泊者数(上限100万円)の補助金を主催者に交付。
国際会議誘致助成金
静岡県中部で開催され、参加者が3カ国以上、外国 等北九州市の特性を活かしたアフターコンベンションを提案します。人参加者20名以上、参加者総数100人以上、開催経費500万円以上の国際会議の場合、10,000円×外国人参加者数(上限100万円)の助成金を主催者に交付。
施設の紹介
ホテル | 人数 |
---|---|
グランシップ(大ホール海) | 4,626人 |
静岡市民文化会館(大ホール) | 1,968人 |
日本平ホテル | 700人 |
ユニークなレセプションの例
- 海洋科学博物館でのレセプション・パーティー
東海大学社会教育センター内にある海洋科学博物館で、マグロ、クラゲ、深海生物など400種類2万尾の魚を見ながらのレセプション・パーティー - 清水すし横丁のレセプション
第1回世界すしフォーラムを開催した清水といえば寿司。清水ドリームプラザ内にある「清水すし横丁」には個性あふれるすし屋が10店軒を連ねています。すし屋を貸し切れば、海外からのお客様が日本の庶民的な雰囲気を味わうことができます。
3. 静岡市で開催された主な国際会議
国際会議の名称 | 人数 ()内は外国人 | 開催年 |
---|---|---|
アジアブライダルサミット2009 | 4,000人(8ヶ国100人) | 2009 |
第7回国際地下圏微生物シンポジウム | 250人(100人) | 2008 |
第3回国際O-CHA学術会議 | 550人(120人) | 2007 |
第28回APEC観光作業部会 | 50人(50人) | 2006 |
4. 担当者の一言
南アルプスを源とする清流と駿河湾の恵みは飲んで良し、食べて良し、眺めて良しの食彩の町。東洋の○○○○○と称される清水港は、駿河湾の夜景と大観覧車のイルミネーションがマッチし、ベイプロムナード号(250名)や帆船オーシャンプリンセス号(60名)を利用したクルーズレセプションやナイトクルーズがお勧め。
夜景を鑑賞しながらの日本平庭園レセプションと清水港ナイトクルーズの組み合わせも魅力あるナイトスポットです。
今年秋、全国の都市に先駆けて「感覚環境まちづくり全国大会」に選ばれたわが静岡市は、国際大会を開催する街としても魅力のある日本のへそ(中心)です。富士山(3776mミナナロウ)を仰ぎながら、徳川慶喜(ケイキ)の故郷から、コンベンション開催を通して皆元気になろう、景気よくなろうといきたいものである。
静岡観光コンベンション協会 コンベンション推進部長 川路 智史
静岡市でのコンベンション支援情報等に ついては、以下のウェブサイトをご覧ください。
国際会議観光都のご紹介(静岡市)
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「参加登録・ビザ」について
このコーナーでは、国際会議開催の準備に必要な情報をお届けいたします。第5回目は、国際会議主催者の皆様を悩ます、参加登録とビザ取得についてご紹介します。
登録(Registration)は、会議の主催者にとっては、参加者が最初に当該会議に触れるという大切な手続きである。また、会議の予算にとっても大きな要素となるので、一人でも多くの人の参加が見込めるよう、明確で簡便な登録手続方法を確立する必要がある。
1.登録料・登録期限の設定
登録料(Registration Fee)については、前回、前々回の会議等の登録料を考慮して決定する。日本で開催する場合、海外参加者にとっては航空運賃がかかるので、従来の登録料より多少低く設定する場合が多いようである。予算が足りないからといって、従来の登録料より大幅に高くすることは、参加者数の減少要因になり、せっかく日本 に誘致した意味もなくなるので、避けるべきである。上げるにしても物価上昇分くらいに留めるべきであろう。
また、登録料は会員、同伴者、非会員等によって異なり、一般的には同伴者からは会員の1/2~1/3、非会員からは会員の2~3割増くらいの登録料を徴収 する。会議の性格、慣習によってもカテゴリー分けは異なるので、後から修正のないよう、事前の十分なリサーチや検討が必要である。 登録料の通貨については、基本的には開催地の現地通貨によって登録料を決定し、予算を作成するのが原則といわれる。その理由は、会議の主催者がその必要経 費の大部分を支払う通貨によって予算を作成し、財源を確保しておくことがもっとも安全だということによる。海外通貨建てで登録料を設定すると、国際為替市 場に左右され、日本円に換算した場合の額が不安定で予算が建てにくいというデメリットがある。また、決済方法によっては、日本で開催される場合は、その日 のレートで請求金額が変わってしまうというデメリットもあるため、できる限り日本円で設定することが望ましい。しかしながら、登録料徴収も含めた登録作業 を海外にある本部で行う場合は、この限りではない。本部がある国の通貨あるいは世界で広く流通しているドルやユーロ建ての場合が多い。
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登録期限については、収入の目処をたてる意味でも、なるべく早めに設定したいが、会議により参加登録の出足が遅い場合もあるので、従来どのように設定して いるかリサーチをし、収入計画に照らし合わせた期限設定をすることが肝要である。準備段階の早期から資金を必要とするためその資金回収と、早期に参加者数 を把握する意味も含め、ある一定時期より以前に登録料を納付してくれた参加者には、割引の制度を設けることも考慮に入れる。当日配布する資料に参加者リス トがある場合は、リストの正確性を期すため、10日~1ヶ月くらい前に事前登録の締め切りを設定する。また、入金確認にも時間がかかる場合があるので(特 に海外送金およびクレジットカード決済分)、行き違いのないよう余裕を持った締め切り設定が必要である。また、締め切りを設けても、参加者を増やすために もぎりぎりまで事前に受け付けられる体制をとっておくことが望ましい。
2.事前登録
会議の参加登録方式は、大きく分けて事前登録方式と当日登録方式があるが、参加者数や収入見込みの必要性から、ほとんどの場合事前に登録を済ませてもらう方式が採用され、当日登録は、事前に間に合わなかった場合などのために行われる場合が多い。
事前登録方式の場合は、参加登録手続方法を掲載したサーキュラー(Circular)の発行や、ホームページの開設と同時に登録受付の作業が始まる。参加 登録手続方法の説明には、登録料の種類、期限、登録料に含まれるもの、振込口座先などの入金方法、キャンセルのルールなどを明記する。
3.入金方法
登録料の入金方法には、銀行振込、クレジットカードによる支払いなどがあるが、クレジットカードは法人格を持っている団体でないとクレジットカード会社と契約が出来ないので、クレジットカードによる支払いを採用する場合はPCOなどに委託することが望ましい。銀行振込については、特に海外送金は1回の送金 につき、決裁に数千円の手数料を要する(経由銀行により金額は異なる)。クレジットカード決済についても、クレジットカード会社への業務手数料が一回につき数%かかるので、その分を見越して登録料を決定する必要がある。銀行振込の場合は、振り込み手数料を参加者もしくは主催者側が負担する旨を明確に明示する必要がある。基本的には、振り込み手数料は参加者負担が望ましい。
以上が作業の基本的流れだが、参加登録者のデータはコンピューターで管理し、人名別、参加国別、所属別などに検索できるようなシステムを組んでおくと便利である。
4.入国査証(VISA)
登録作業における事前準備の中で重要かつ非常に手間がかかるものに、海外参加者の入国査証取得手続きのサポートがある。会議への参加者を含め、日本に入国 しようとする外国人は、査証免除措置が適用される場合(約60ヶ国)を除き、入国前に海外にある日本大使館または日本総領事館で査証(VISA)を取得する事が原則となっており、会議の参加者の中には、査証を取得するにあたり日本側(招聘人)からの書類送付等のサポートを必要とする場合があるので、その手順についての概要を以下に説明する。
1.招聘人ができるサポートとは?
会議の参加者が日本への入国査証を申請する際に必要な書類を作成し、申請人(会議参加者)へ送付する事務手続きを招聘人が行うことである。人によってはかなり煩雑な事務作業を要するので、PCOなどがその事務手続きを代行して行うこともある。
2.日本側で準備する書類とは?
日本側で準備する書類には申請人の国籍にもよるが、下記のようなものがある。
- 招聘理由書
- 滞在予定表
- 身元保証書
- 招聘機関に関する資料
上記書類を作成するにあたり、招聘人、身元保証人を決めておく必要があり、通常、会議の組織委員長(会長)、実行委員長などがなる場合が多い。招聘人は、基本的には参加者の会議開催期間中における日本での行動に関しての保証を求められる。
3.どの段階でサポート業務を始めるのか?
参加者の中には、日本に支店などがありその会社で招聘の手続きを進めるという場合もあるので、参加者から事務局あるいは主催者へリクエストがあった時点で手続きを開始すればよい。但し、申請が受理されるまで、あるいは申請が受理された後の審査に時間がかかる場合もあるので、当該会議において重要な人物(特別招待者・講師等)であれば、招聘人サイドから早めにコンタクトをとる必要がある。
手続きの流れとしては、参加者から査証申請用書類のリクエストがきた時点で、書類を作成するにあたっての必要事項(個人情報・フライト情報・ホテル情報等)を参加者に問い合わせ、その後、参加者からの情報を元に日本語の書類を作成し、参加者へ郵送する。参加者が日本から届いた書類、及び申請書等その他の 書類を日本大使館および日本領事館に提出して申請すると、特に問題が無い場合には査証発給となる。
4.注意事項
日本への不法滞在を目的に、会議とは全く関係のない人物がいかにも会議に参加する為にサポートが必要だとコンタクトしてくる場合がある。招待講演者などでない一般の参加者の場合、申請者の身元確認をすることは非常に難しく、本当に会議に出席する意思があるのかどうか判断に困る場合もあるが、演題を提出しているか、参加費を支払っているかなどの条件を基準に判断し、サポートをするかどうかは招聘人サイドで決定る場合もある。最近では、在外公館での審査も厳しく行われており、日本から書類を送ったところで全く関係ない人物に査証が発給されることはない。(その逆に、会議にとって重要な参加者でもきちんとした申請を行わない場合は、査証が発給されないこともある。)
査証取得に関する詳細は、時々刻々と変わる場合が多いので、外務省から発行されている日本国査証案内、または外務省のホームページ()にて確認することが必要である。
5.当日の作業
登録デスク(Registration Desk)は、会議当日、会議主催者として参加者をお迎えする最初の場面であり、その会議の第一印象を決める重要なポイントであるので、失礼のないよう効率よく整然と作業が進められるようにする。一般的なデスクの種類は以下のとおり。
NO. | タスク | 詳細 |
---|---|---|
1 | 事前登録者デスク | 事前に登録を済ませた参加者を扱うデスク。最初に登録確認証を提示してもらい、登録内容を確認し、ネームカードなど必要な資料を渡す。支払いに過不足がある場合は、会計で精算してから必要資料を渡す。 |
2 | 当日登録者デスク | 事前登録が出来なかった参加者を扱うデスク。会議当日、初めて参加登録手続きをすることになるので、登録用紙に必要事項を記入してもらい、登録料をその場でお支払いいただき、ネームカード等必要な資料を渡す。 |
3 | 会計 | 登録料支払い関係を扱うデスク。事前登録でも入金に過不足がある場合、会計で精算してもらう。(主に現金支払いだが、PCOなどが担当する場合はクレジットカード支払いも可能)。他に、物販がある場合このデスクで処理することが多い。 |
4 | 招待者・来賓受付 | 一般の登録者と区別する必要がある場合に設ける。主に式典など招待者がいる催し物がある日に、追加して設ける場合が多い。 |
5 | 発表者・座長受付 | 発表者や座長は渡すものや、必要なインフォメーションも一般の登録者と違うので、別にデスクを設ける場合がある。発表者・座長受付の会場到着確認も速やかにできるという利点もある。 |
6 | 報道関係受付 | 報道関係者を受付け、ネームカード、取材要領、会議資料などを渡す。 |
7 | バッグデスク | 参加者数も多く、コングレスバッグも大きい場合など、バッグチケットと引き換えにコングレスバッグだけを渡すデスクを設ける場合もある。このデスクで、配布資料の管理をすることができる。 |
8 | 総合案内デスク(会議や会場についての案内) | 会議や会場についての案内をする。受付者数が少ない場合、報道関係者等の受付を兼ねることも多い。 |
9 | 旅行案内デスク | 多くは旅行会社のスタッフが、ホテルや旅行に関する案内を行うために設ける。視察や同伴者プログラムの受付なども行う。 |
詳細は「国際会議マニュアル」に詳細が記されています。ご希望の方はご連絡下さい。
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・「MEET JAPAN」のご紹介
・「JNTO寄附金募集・交付金交付制度 実務研修会」のご案内
JNTOが国際会議開催地選定のキーパーソンを日本に招請 ~
関係学協会から招請候補者を募集
日本政府観光局(JNTO)は、国際会議誘致活動の一環として、国際会議の開催地を選定する権限を持つ学協会の国際本部のキーパーソンを招請し、実際に日本のコンベンション都市を視察してもらう国際会議海外キーパーソン招請事業"Meet Japan 2010"を実施します。
国際会議を日本へ誘致するため、JNTOは、観光庁やコンベンション都市と連携し、国内における開催都市の選定、国土交通大臣等の招請状発出の申請手配、日本PRレセプション開催への支援など、会議主催者となる日本の学協会、研究者の誘致活動を、積極的にサポートしています。特に、国際会議の開催地決定に先立って国際本部のキーパーソンを日本へ招請し、開催候補都市や施設を視察していただき、整った受入体制を直接アピールすることは、国際会議の日本誘致に非常に効果があります。
2月26日~3月4日に実施する本事業"Meet Japan 2010"は、コンベンション都市、及び航空会社の支援を得て実施するものです。国際会議誘致を検討中の学協会、研究者の皆様が、渡航費や滞在費の心配なく、国際本部の開催地決定権者を日本へ招請できる絶好の機会ですので、ぜひ、ご検討いただき、本事業への参加者をご推薦下さい。
事業名
国際会議海外キーパーソン招請事業
(英文名称 Hosted Buyers Program "Meet Japan 2010")
実施日
2010年2月26日(金) - 3月4日(木)
参加対象者
以下の3つの条件を満たす国際団体の会長、事務局長、候補地選定委員クラスの方
- 国際会議の開催地決定に大きな影響力を有するキーパーソンであること
- 国際団体の日本支部・日本会員が当該会議の日本誘致を具体的に検討していること
- 当該会議の参加者の総数が100名以上で、開催期間が2日以上であること
ウェブサイト
MEET JAPAN
募集締め切り
平成21年12月22日(火)
「JNTO 寄附金募集・交付金交付制度 実務研修会」のご案内
このたび、JNTOの寄附金募集・交付金交付制度をより詳細にご理解いただく目的で、標記研修会を以下の日程で開催することとなりました。本研修会 では、同制度の解説と、申請書・会計報告書等の作成方法のほか、最新の国際コンベンションの動向や国の施策についての説明もさせていただく予定です。また、国際会議観光都市のコンベンションビューローの会議施設や開催支援についての情報、印刷物についてもご用意しております。
ご参加いただいた皆様には、国際会議の開催準備・運営・事後処理のノウハウを記載した「国際会議マニュアル」を差し上げます。
・実務研修会日程
7月14日(火)14:00~16:30 名古屋市 名古屋国際センター 第一研修室
7月23日(木)14:00~16:30 東京 日本政府観光局(JNTO)会議室
なお、来年3月には京都市での開催も予定しております。
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JNTOコンベンションメールマガジンへのご質問、ご要望
cvnew/p>
発行元
発行:日本政府観光局(JNTO)コンベンション誘致部
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館10階
TEL:03-3216-2905 FAX:03-3216-1978
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